これが私の死、あれが私の情緒。

これが私の死です。この手の中にあります。
あれが私の情緒というものです。若干ではありますが陰っているのが見えますか?目を凝らしてみると、私の周囲にはあらゆる感情が身を潜めているのがわかります。すべてが、この手の中の死を観察しているのです。喜びや悲しみや怒りは死を恐れています。雨上がりの緑はきれいに見えるでしょう?吹雪の夕暮れは寂しいでしょう?真夜中に虹を見たことないでしょう?
手の中の死を今すぐマグカップに入れて、お湯を注いで食べてみて。
いろんな感情と一緒にシーツに包まって。
今ちょっと、おなかが痛いから。