無くならない恋なら泣くな

駅のホームで  高校の時に後輩だった女の子を見かけた  ピンクの浴衣を着ていた  ちょうど電車が来たので僕は彼女と同じ車両に乗り  手すりに掴まっている彼女に話しかけ た  「ちょうどそこで見かけたから一緒の車両に乗ったんだ」  「高校の頃 私たち お互いちょっとずつ好きでしたよね」 
確かに高校の頃 僕たちはお互いにちょっとずつ好きだった そんなことすっかり忘れていた  「これから誰かと祭りにいくの?」 「                 」
彼女と僕は高校の頃同じ部活だった  その部活の時だけ同じ時間を共有し  それ以外に会う事はまずなかった  僕には他に付き合っていた人がいて 彼女の高校の頃の恋はすべて実らなかった   それだけだった

そんな夢をみた